環境省は23日までに、08年度の温泉利用状況をまとめた。それによると、09年3月末現在の温泉地数(宿泊施設のある場所)は全国で3133カ所、源泉総数は2万8033カ所となり、前年同月時点と比べ、それぞれ6カ所、57カ所減った。温泉地数の減少は3年連続。宿泊施設数、延べ宿泊利用人員も減る中で温泉利用の公衆浴場、いわゆる日帰り温泉施設数は増加の一途をたどっており、8軒に迫る勢いを見せている。
源泉総数のうち、利用源泉数は1万8871カ所だが、自噴数は4874カ所にすぎず、前年と比べても223カ所減っている。また、湧出量も、自噴は毎分80万338リットル、動力は197万1684リットルとなり、前年と比べ、いずれも減少した。
宿泊施設数は前年比120軒減の1万4787軒となり、延べ宿泊利用人員も同約320万人減の約1億3268万人となっている。これに対して、日帰り温泉施設数は同54軒増の7913軒に達し、09年度には8千軒を超えるのはほぼ確実な状況だ。
温泉地数を都道府県別に見ると、もっとも多いのは北海道の254カ所で、次いで長野県(231カ所)、新潟県(150カ所)、青森県(148カ所)、福島県(138カ所)の順。もっとも少ないのは沖縄県で4カ所だった。
源泉総数は大分県が4788カ所と断トツ。以下、鹿児島県(2824カ所)、北海道(2304カ所)、静岡県(2283カ所)、熊本県(1388カ所)と続き、九州勢の多さが目立つ。